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【概要】

グローバル・ワン不動産投資法人(8958)の第35期決算は、豊洲の大口テナント退去や修繕費増加等の減益要因あるも、賃料増額改定やフリーレント解消等により増益

◎決算ハイライトと業績予想
・営業収益は56.8億円(前期比-0.8%)、当期純利益は23.5億円(+0.1%)、1口当たり分配金は2,445円(+2円)
・当期分配金は予想比プラス45円の2,445円で着地
・豊洲の大口テナント退去や修繕費増加等の減益要因あるも、賃料増額改定やフリーレント解消等により増益
・第36期業績は営業収益は57.7億円(前期比+1.5%)、当期純利益は23.2億円(-1.0%)、1口当たり分配金は2,420円(-25円)を予想
・第36期はテナント退去等の減収要因を賃料増額改定やフリーレント解消で打ち返し増収を見込むが、リーシング費用(豊洲等)・修繕費(豊洲・さいたま等)を意欲的に計上し、分配金2,420円とする計画
・第37期業績は営業収益は56.6億円(第36期予想比-1.9%)、当期純利益は23.0億円(-1.0%)、1口当たり分配金は2,400円(-20円)を予想
・賃料増額改定やフリーレント解消等の増益要因あるも、テナント退去による減収等により減益
・大口テナント退去に伴う⼀時的な収入減に対し、圧縮積立金取崩しにより分配金2,400円を維持

◎運用状況
▽内部成長
・ポートフォリオ稼働率は前期比△0.1ポイントの97.5%へ低下(2021年3月末時点)
・御堂筋は解約の影響で93.1%に低下、豊洲は1件の成約で86.2%に回復、その他物件は高位安定稼働
・豊洲は2020年9月期来の空室区画を⼀部埋め戻し。御堂筋は3件の解約に対し、うち1件を館内増床で埋め戻し
・空室期間が長期化しているものの、問い合わせ数は回復。テナント候補の中には本格的な移転検討の動きも
・豊洲のリーシング環境は厳しいが、当ビルの希少性は高く、テナント誘致における優位性あり
・テナント入替・賃料改定による賃料増額により、契約ベースの月額賃料は前期比9.8百万円増加
・交渉のハードルが高くなり増額幅は縮小傾向も、14期連続して賃料増額改定実現の見込み
・稼働率をより意識しながら、テナントとの丁寧な対話を継続し、賃料増額改定を目指す
・東京都内・さいたまはマーケット賃料が下落、横浜・大阪は横ばいの水準
▽外部成長
・厳選投資継続による収益安定のための資産規模拡大
・ポートフォリオの質の向上のための資産入替を継続検討
▽財務
・長期固定金利比率を維持し、規律ある財務運営を継続
・リファイナンスで返済期日の分散、長期化(3.0年 → 5.0年)を推進
▽ESGへの取組み
・ESG全般で幅広い取組みを進め、2020年GRESBリアルエステイト評価では「5スター」を獲得
・グリーンファイナンス・フレームワークを策定し、JCRより最上位「Green1(F)」の評価を取得
・錦糸町・横浜で「CASBEE-不動産」評価認証"Sランク"を新規取得し、ポートフォリオ内カバー率は更に向上(KPI目標:70%)