【概要】
グローバル・ワン不動産投資法人(8958)の第41期決算は、外部委託費の下振れ、水道光熱費収支の改善を主因として増益。当期分配金は予想比±0円の2,959円で着地
◎決算概要と業績予想
・営業収益は71.6億円(前期比-1.1%)、営業利益は37.7億円(0.0%)、当期純利益は33.6億円(+0.2%)、1口当たり分配金は2,959円(-79円)
・予想比較:外部委託費の下振れ、水道光熱費収支の改善を主因として増益。当期分配金は予想比±0円の2,959円で着地
・前期比較:大手町の持分減少に伴い賃料等収入が減少するも、名古屋通期寄与と既存8物件の賃貸事業損益が増加
・一定の内部留保を行い、分配金は当初予想の2,959円を維持(前期DPU実績比-2.6%)
・第42期の業績は、営業収益は64.8億円、営業利益は31.4億円、当期純利益は27.0億円、1口当たり分配金は2,400円を予想
・大手町売却益の減少により減益予想も、既存8物件で賃料等収入が増加
・一定の内部留保を行い、分配金は当初予想の2,400円を維持(41期DPU比-18.9%)
・第43期の業績は、営業収益は61.6億円、営業利益は29.0億円、当期純利益は24.5億円、1口当たり分配金は2,400円を予想
・大手町売却益の減少により減益予想も、既存8物件でフリーレントの解消が進展
・分配金は2,400円を見込む(42期DPU予想比±0%)
◎運用状況
<内部成長>
▽稼働の状況
・ポートフォリオ稼働率は前期比+0.6ポイントの97.2%へ上昇(2024年3月末時点)
・仙石山が90.3%に、豊洲も86.3%まで回復
▽テナント入替の状況・リーシング注力物件
・豊洲はリーシングが若干進展し90%台に回復する見込み。横浜の見込商談は成約に至らず
・横浜のショウルームは、BtoC事業者またはオフィステナントへの分割貸し(マルチ化)にシフト
・品川のメジャーテナントから退去の意向表明があったため、リテナントに向けた検討・活動を開始
▽テナント入替・賃料改定による月額賃料変動
・テナント入替・賃料改定の結果、契約ベースの月額賃料はネットで前期比0.2百万円増加
▽賃料改定 ①現在の状況
・当期も増額で着地し、今期も増額を継続できる見込み
・第41期の改定実績は、全27件のうち、増額8件、据置19件、減額0件で、平均増減率は5.5%
・第42期の改定見込は、全31件のうち、増額13件、据置14件、減額0件、交渉中4件で、平均増減率は4.0%
▽賃料改定 ②今後の見通し
・賃料上昇の傾向を捉え、トータルでの賃料増額を目指す
▽マーケット賃料の状況
・平河町、品川及び御堂筋が低下、その他は横ばい
▽水道光熱費収支の状況
・電力料金は下降傾向で、収支はさらに改善
<外部成長>
▽外部成長への取組み
・中長期目標の資産規模2,500億円に向け活動を継続
<財務>
▽財務運営の推移
・長期固定金利を主軸とした調達を維持し、規律ある財務運営を継続
▽返済期日の分散状況(2024年3月31日現在)
・減額リファイナンス(△5億円)に加えてフロートFIXローンを利用し、コストを抑制
▽内部留保
・更なる内部留保積上げによる安定した分配金マネジメントの実現
<ESGへの取組み>
・SBTi認定の取得等、さらなる幅広い取組みを継続