4:36

【概要】

インベスコ・オフィス・ジェイリート投資法人(3298)の第12期決算は全体稼働率は期中平均で99.3%を達成、巡航ベースの1口当たり分配金は407円と対前期実績比4.6%の増加

◎新型コロナウイルス感染症の影響と今後の戦略
▽ポートフォリオへの影響
・オフィステナントへの影響は限定的、またオフィスの大口テナントにおいては現状影響は発生していない
・緊急事態宣言の発出により業績に影響を受けた一部のテナントから賃料支払い猶予要請等を受領
・本投資法人の運用物件における2020年5月の賃料回収率は99.2%
▽ コロナ禍の影響を踏まえた積極的なアセットマネジメント
・テナントからの要請に対する対応に基準を設け、プロセスを設定
・コロナ禍の状況とテナントへの影響を注視しつつ、ポートフォリオ全体にわたり賃料収入の最大化を図る
・保守的に想定しても第13期は99.3%、第14期は97.3%のポートフォリオ平均稼働率を維持できる見込み
▽コロナ後の市場環境の変化に注意しつつ、適切な施策の検討・実施を図る
・コロナ禍の影響の長期化に備え、財務安定性のさらなる追求
・将来のオフィス需要に関する分析を行いつつ、積極的にリーシング機会の拡充を図る

◎運用ハイライト
・営業収益は前期比+24百万円の86.5億円、営業利益は前期比+136百万円の41.2億円
・2020年4月期(第12期)の巡航ベースの1口当たり分配金は407円、対前期実績(389円)比4.6%の増加
・2022年4月期までの中期目標であった1口当たり巡航分配金400円-430円の下限を今期達成
・今後の中期目標については足元のコロナ禍が収束した段階で改めて設定する予定
・第12期の全体稼働率は期中平均で99.3%を達成(対前期比+0.7%ポイント)
・AA-(安定的)への格上げに伴い、日本銀行の買い入れ対象銘柄へ組入れ
・国内、海外機関投資家の合計投資比率が約86%へ増加(対前期比 +2.0%ポイント)、海外機関投資家比率 34.3% ⇒ 36.7% (対前期比 +2.4%ポイント)
・第13期の業績予想は、営業収益が87.9億円、営業利益は39.5億円、1口当たり分配金は388円を予想
・第14期の業績予想は、営業収益が84.9億円、営業利益は37.8億円、1口当たり分配金は370円を予想
・1口当たり分配金はコロナ禍の保守的な想定として、2020年10月期(第13期)に5円、2021年4月期(第14期)に14円の影響を見込む

◎成長戦略
・2020年4月期(第12期)は、積極的なリーシング活動の結果、99.3%の平均稼働率を達成
・保守的に想定しても第13期は99.3%、第14期は97.3%のポートフォリオ平均稼働率を維持できる見込み
・マーケット平均賃料との乖離状況をテナントに示し、積極的に賃料収入の増加を追求
・ポートフォリオ平均賃料とマーケット平均賃料の賃料ギャップは12.5%
・借入期間の長期化と調達手段の多様化を図り、安定した財務運営を推進

◎最近のESGに関する取り組み
▽環境
・19物件中、17物件についてグリーンビル認証を取得
・2020年4月末時点で、19物件中11物件においてグリーンリース契約を導入
・2020年4月期(第12期)に締結した賃貸借契約のうち、グリーンリース契約の割合は70.0%
▽社会
・物件の共有スペースにデジタルサイネージディスプレイを設置し、テナントとESGパフォーマンスに関する情報を共有
・テナントに対して隔年で実施してい る入居者調査及び他の方法で得た フィードバックの活用
▽ガバナンス
・2017年2月に、本資産運用会社の社員向けに、本投資法人の投資口累積投資制度を導入
・2020年5月末時点で52%の社員が加入
・サステナビリティ戦略及び目標を効果的に実行するため、本資産運用会社にサステナビリティ委員会を設置(2019年12月)